R5 阿修羅(含新日版)

3399年 「固執」

在無人的寬廣晉見大廳裡,古朗德利尼亞的不死皇帝坐在寶座上。

「……你來了啊」

不死皇帝看了一眼無聲出現在面前的阿修羅後,露出微笑。

阿修羅不發一語的看向不死皇帝。

「吾等正打算派出武裝船去交易都市普羅維登斯」

不死皇帝用不帶情感的聲音說道。

「你知道自己該做些什麼吧?」

阿修羅回應不死皇帝的話,靜靜地點了點頭。



在成了不死皇帝的間諜後,阿修羅依舊完成魯卡所下的所有指令。

忠義、忠誠、古盟約、聯合國、帝國、一切的一切,對阿修羅來說都已經無所謂了。

現在的阿修羅就只有一個欲望,那就是,見證貝琳達以那強大的力量顛覆世界。

從弱者開始去死,最後只有強大力量存活的世界。只要能見證那個世界,做什麼都不會感到厭煩。有的時候向不死皇帝稟告魯比歐那的動向,又有的時候向魯卡報告帝國的動向。

就這樣持續欺瞞著魯卡與不死皇帝,終於迎來收服貝琳達的好時機。



在普羅維登斯廣場著地的武裝船控管室裡,看見有個白色骨架與露出多條電線像是人類形體的東西。

依據以往的經驗,馬上便知道這是機械人偶。

「……這就是操縱死亡之女的真面目嗎」

雖然很驚訝貝琳達是機械,但是,那強大的力量,比起人類,或許反倒是機械來得比較容易操控。

雖然不清楚死者之力是什麼原理,但是原理早就已經沒有意義。足以顛覆世界的巨大力量就在眼前,只有這項事實才是最重要的。

正這麼想時,聽到從控管室外頭傳來聲音。

阿修羅隨即藏身於陰影處,屏住呼吸觀察。

進來的是兩位叫做泰瑞爾及薩爾卡多的男子,從他們的談話內容得知,泰瑞爾是貝琳達的製造者。

在二人對話途中,貝琳達突然發出了光芒站起來。

可能是為了處理這突發狀況,泰瑞爾走向貝琳達。阿修羅看準二人分開的時機,為了捕捉泰瑞爾而向他攻擊。

襲擊成功了,雖然沒能將那個叫薩爾卡多的男子殺死,但成功捉到了泰瑞爾。

雖然被一個不可思議、飄浮著的球狀物體攻擊,但只要將它破壞掉,之後就簡單了。



朝著泰瑞爾的腹部給一拳重擊,泰瑞爾發出了含糊不清的痛苦呻吟。

阿修羅不理會泰瑞爾的痛苦呻吟,開始對他進行拷問。

「說。控制貝琳達這女人的方法是什麼」

「變成那個樣子,就沒有方法可以控制貝琳達了。就算有辦法可以控制她,你打算做什麼?」

「我要取得那個力量,就這樣而已」

「她已經化為死亡了……。那不是常人可以控制的東西」

「我沒問你這種事,快說,要怎麼得到那個力量」

「沒用的,她已經脫離了我的掌控,要再次控制她是……」

「真是固執的傢伙,你想死嗎」

在多次暴力拷問下,泰瑞爾仍然只是重覆著相同的回答。

泰瑞爾似乎是已經無法忍受劇烈疼痛而昏了過去。

要是殺死他就什麼都沒了,阿修羅暫時放開泰瑞爾,靠近貝琳達。



當阿修羅打算觸摸貝琳達的時候,包覆著她的光芒移動了,覆蓋住控管室的牆壁與天花板。

阿修羅的直覺告訴他,這個光芒應該就是操控死者的關鍵吧。

而且,能夠控制死者的只有貝琳達這個機器而已,武裝船與貝琳達,應該要兩者兼具,才能成為兵器。

如此一來,移動貝琳達離開這裡不是個好主意。

阿修羅盤算著。如果不能將貝琳達搬離這裡的話,那還是得讓泰瑞爾將一切全盤托出。得到了這個結論後,開始又對才剛恢復意識的泰瑞爾拷問。

這時,半獸少年史普拉多與女性連合兵進入了控管室。

阿修羅立刻躲起來。

與泰瑞爾簡短交談的女士兵打算將泰瑞爾帶回去,現在不能讓她把泰瑞爾帶走。

「放開那個男的」

叫住女士兵打算把泰瑞爾扯下來,控管室一片沉默。

泰瑞爾的話打破了沉默。改變計畫,打算殺了女士兵與史普拉多,但是在史普拉多的頑強抵抗下讓泰瑞爾被帶走了。



「死小鬼……可惡……」

阿修羅將由於失血而變得動作遲鈍的史普拉多扯下,摔到地上。然後就那樣,搖搖晃晃地走出了控管室。

史普拉多造成的傷口需要治療,而且,因為讓女士兵與泰瑞爾逃走,不知道連合兵什麼時候會進來武裝船。幸虧武裝船的周邊是市區,能夠藏身的地方要多少有多少。

阿修羅躲過連合兵的視線,藏身於一間民宅裡。

簡單地將傷勢包紮之後,為了奪回泰瑞爾而潛入了連合國兵站。在那裡,聽到了了魯卡與泰瑞爾的武裝船爆破計畫。

要是將武裝船與貝琳達一起被炸了的話,死者的軍勢可能就會停止增加,必需要阻止這種情況發生。



阿修羅再次入侵武裝船設置陷阱,沒多久,如同聽到的情報,十幾個身穿白兵戰1裝備的士兵進入了武裝船。

由於這次的對手是魯比歐那的精銳部隊,事情沒辦法順利地進行。再加上,在死者軍勢的妨礙下,讓艾妲他們逃走了。

事到如今,阿修羅領悟到要阻止武裝船的爆破是不可能的,於是快步逃出武裝船。

雖然會失去貝琳達,但是為了下一個計劃,首先一定要活下來。阿修羅決定之後就逃出武裝船。



阿修羅穿過了街道,聽到背後傳來響起巨大的爆炸聲,暴風撫過阿修羅全身。但是對阿修羅沒有影響,並像乘著風似地跑了起來。

突然,從陰影處冷不防地飛出一具死者朝阿修羅襲來。

雖然阿修羅準備要應戰,但是剛剛跟魯比歐那精銳部隊戰鬥的傷口裂開,因此瞬間來不及反應。

死者甩著一頭長亂髮,呲牙裂嘴的朝阿修羅的小腿咬去。

「呼、嘻、哇哈哈……!」

即使邊和死者纏鬥著,阿修羅也忍不住愉悅地笑出聲來。

即使武裝船被炸飛了,卻沒減弱死者軍隊的勢力。想要親眼看到的理想世界,還沒失去實現的可能性。

阿修羅因興奮而顫抖,邊回應著死者的攻擊。



一名死者來襲作為開端,接著不知潛藏於何處,無可計數的死者們群起向阿修羅聚集。

「晤……」

阿修羅不停的應戰著,但是已經沒有餘力笑了。

露出恐怖的表情,用手上的武器攻擊接連襲來的死者們頭部。但是,就算頭都被打爛了,死者還是蠢蠢欲動,朝阿修羅攻擊而來。

阿修羅終於失去了平衡,往死者群裡倒下。

死者們沒錯過這個大好機會,向著阿修羅啃咬。

全身感到劇痛,被吞食的感覺向阿修羅襲來。



(沒辦法)

忽然,好像聽到母親的聲音。

(因此太弱所以死了。不對,是弱者就該死)

好像聽到成人時自己的聲音。



──不對!那我又是為了什麼才做到這個地步的!!──



彷彿野獸般的呻呤聲從自己的喉嚨裡發出,不能在這個地方結束。

不管要做什麼,無論如何都要活下去,要親眼看到這個世界的盡頭。

靠著那樣的意志,阿修羅置死地餘後生的反擊著。

撥開死者群,拼死想要活下去。

「啊、咕、晤阿、喔、啼…啪……這,樣……」

但是,死者軍勢不會放過阿修羅。



作為阿修羅這個人類的意志,就在自己被啃食的聲音與死者群的咆哮聲中,逐漸被埋沒。



「─完─」

日文版
3399年 「固執」

誰もいない広々とした謁見の間、その玉座にグランデレニアの不死皇帝が座っていた。

「……来たか」

不死皇帝は音も無く眼前に現れたアスラを一瞥すると、うすら笑いを浮かべた。

アスラは無言で不死皇帝に視線を向ける。

「我々はこれより、交易都市プロヴィデンスにガレオンを投入する」

感情が読み取れない不死皇帝の声が響く。

「貴様が為すべきことは何か、わかっておるな?」

アスラは不死皇帝の言葉に、静かに頷いた。

 

不死皇帝の間者となった後も、アスラはリュカの下で使命を全うしていた。

忠義、忠誠、古の盟約、連合国、帝國、何もかも、アスラにとっては全てがどうでもいいものになっていた。

今のアスラにある欲念はただ一つ。ベリンダという強大な力が世界を覆い尽くすのを見届けることだった。

弱い者から死んでいき、最後に強い力だけが残る世界。その世界を見届けるために必要なのであれば何も厭わない。ある時は不死皇帝にルビオナの動向を告げ、またある時は帝國の動向をリュカに報告もする。

そうしてリュカも不死皇帝も欺き続け、ついにベリンダを手中に収める好機が巡ってきた。

 

プロヴィデンスの広場に着陸しているガレオンの管制室で見つけたのは、白いフレームと複数のコードを露出させた、人間の形をした何かであった。

これが機械人形であることは、かつての経験からすぐにわかった。

「……これが死を操る女の正体か」

ベリンダが機械であったことには驚いた。だが、あれだけの強大な力だ。むしろ人間よりも機械の方が力を御し易いのかもしれない。

死者の力がどの様な仕掛けによるものなのかは不明だ。が、もはや理に意味など無い。世界を覆い尽くさんとする巨大な力が目の前に存在している。その事実のみが重要だった。

そのような思いを巡らせていたところ、管制室の外から声が聞こえてきた。

アスラは物陰に隠れ、気配を消して様子を窺う。

やって来たのはタイレル、サルガドという二人の男だった。タイレルの方はベリンダの製造者であることが、会話から窺い知れた。

二人が会話を交わしていた途中、突如ベリンダから光る何かが立ち上がった。

その事態に対応するためか、タイレルがベリンダに近付く。二人が離れた時機を窺い、アスラはタイレルを捕獲すべく襲い掛かった。

襲撃は奏功した。サルガドという男は殺し損ねたが、タイレルの拿捕には成功した。

宙を飛ぶ不思議な球体から攻撃されたものの、それさえ破壊してしまえば、後は簡単であった。

 

捕らえたタイレルの腹部に、手始めとして拳を一発叩き込む。タイレルからくぐもった呻き声が漏れ出る。

アスラはそれに構うことなく尋問を開始した。

「吐け。ベリンダという女を御する方法は何だ」

「ああなった以上、ベリンダを制御する方法はありません。例え彼女を制御できたとして、あなたは何をするつもりなのですか?」

「あの力を手に入れる。それだけだ」

「彼女は死そのものと化しました……。常人に扱いきれるものではない」

「そのような事は聞いていない。吐け、どうすればあの力を手に入れられる」

「無駄です。既に彼女は僕の手から離れてしまった。それを再び制御することは……」

「強情な奴だ、死にたいか」

幾度とない暴力と尋問。だが、タイレルは同じ言葉を繰り返すだけだった。

そうする内にタイレルは気絶した。強い痛みに耐え切れなかったようだ。

殺してしまっては元も子もない。アスラは一旦タイレルを解放すると、ベリンダに近付いた。

 

アスラがベリンダに触れようとすると、彼女を覆っていた光が移動し、管制室の壁と天井を覆った。

この光こそが死者を操るための鍵なのだろう。アスラは直感的に理解した。

そして、死を制御できるのはこのベリンダという機械だけであり、ガレオンとベリンダ、両方が揃って初めて、兵器として機能できるのであろうと考えた。

ならば、ベリンダをこの場から動かすことは得策ではない。

アスラは思案した。ベリンダをここから動かせないのであれば、やはりタイレルから全てを聞き出す必要がある。そう結論付け、意識を戻し始めたタイレルを再び尋問しようとした。

その時、獣に化ける少年スプラートと女の連合兵が管制室に入ってきた。

アスラは咄嗟に体を隠す。

タイレルと二言三言の会話を交わした女兵士が、タイレルを連れ帰ろうとする。いまタイレルを奪われる訳にはいかない。

「その男から離れろ」

女兵士に声を掛けてタイレルを引き剥がそうとする。沈黙が管制室を包む。

その沈黙はタイレルの言葉によって破られた。計画を変更し、女兵士とスプラートを葬ろうとしたが、スプラートの苛烈な抵抗によりタイレルは連れ去られてしまった。

 

「餓鬼が……くそ……」

アスラは失血で動きが鈍くなったスプラートを引き剥がし、床に叩き付けた。そしてそのまま、管制室を覚束ない足取りで逸出した。

スプラートに負わされた傷の手当てが必要だ。その上、女兵士とタイレルを逃したことで、いつ連合兵がガレオンにやって来るかわからない。幸いにガレオンの周辺は市街地だ。身を潜められる場所はいくらでもあった。

アスラは連合兵の目を掻い潜り、一軒の民家に身を潜めた。

簡素ではあるが傷の手当を終えると、タイレルを奪回すべく、連合国の兵站に忍び込んだ。そこで、リュカとタイレルがガレオンの爆破計画を進めているという情報を耳にした。

ガレオンがベリンダ諸共に爆破されてしまうと、死者の軍勢の増加が止まってしまう可能性が高い。それは阻止する必要がある。

 

アスラは再びガレオンに侵入して罠を張り巡らした。暫くすると、情報の通り、十数人の白兵戦装備を装着した兵士がガレオンに侵入してきた。

今回の相手はルビオナの精鋭だったということもあり、すんなりと事を進めることはできなかった。その上、死者の軍勢にも妨げられたせいで、エイダ達を取り逃がしてしまった。

ここに至り、アスラはガレオンの爆破を止めることは不可能だと悟った。足早にガレオンから脱出する。

ベリンダを失うことになるが、次の手を打つためには生き延びることが絶対条件だ。そう考えた末の行動だった。

 

アスラは市街地を走り抜ける。背後で大きな爆発音が聞こえ、暴風がアスラの全身を撫でた。しかしそれらを一切気にすることなく、アスラは風に乗るように走った。

突然、物陰から一体の死者が飛びつくように襲い掛かってきた。

応戦しようとしたアスラだったが、先刻の戦闘でルビオナの精鋭を相手取ったことによって傷口が開いており、対処に一瞬の遅れが生じてしまった。

死者は長い髪を振り乱し、アスラのふくらはぎに歯を立て、その肉を食い千切らんとしていた。

「ふ、ひ、ひはは……!」

死者と揉み合いながらも、アスラは堪え切れない愉悦を露にして笑った。

ガレオンが吹き飛ばされてなお、死者の軍勢はその勢いを失っていない。己が見たいと願う世界は、未だ可能性を失っていないのだ。

アスラは歓喜に打ち震えながら、死者の攻撃に応戦した。

 

一人の死者が襲ってきたのを皮切りに、何処に潜んでいたのか、何体もの死者達が一斉にアスラに群がってきた。

「く……」

アスラはひたすら応戦し続けた。だが、笑い声を上げる余裕は無くなっている。

凄まじい形相で食らいつく死者を振り払い、次々に襲いくる死者達の頭部に手持ちの武器を叩き付けた。しかし、頭部を潰されたにも関わらず、死者は再び蠢き、アスラに襲い掛かってくる。

ついにアスラはバランスを崩し、死者の群れの中に倒れ込んだ。

死者達はその隙を逃すことなく、アスラに食いついた。

全身を激痛が走る。喰われていく感覚がアスラを襲った。

 

(しかたない)

不意に、母親の声が聞こえた気がした。

(弱いから死ぬんだ。いや、弱い者は死ななきゃならない)

成人したときの自分の声が聞こえた気がした。

 

――違う! それでは何のためにここまで!!――

 

獣じみた呻きが自らの喉から発せられる。ここで終わる訳にはいかない。

何としても、何が何でも生き延びねば。世界の行き着く先をこの目で見なければ。

その意志だけで、アスラはがむしゃらに反撃した。

死者の群れを薙ぎ払い、生き延びようと必死に藻掻く。

「あ、ぐ、ぐう、お、で…ば……ご、んな……」

しかし、死者の軍勢はそれを許さない。

 

アスラという人間の意志は、自分が喰われ逝く音と死者の群れの咆哮、それらの音に埋め尽くされていった。

「―了―」

  1. 「白兵戰」是照搬日文漢字,意思是面對面的近身戰鬥(肉搏戰),在R5艾妲裡翻譯為「近戰」。