R3 柯布(含日版)

3372年 「名譽」

柯布往UpStars指定的飯店去參加會談。

「關於那些傢伙首領的傳言是真的嗎?」

「誰知道」

司機兼保鑣的亨利對著坐在後座的柯布問道。

「但是傳言如果是真的就不得了呀,聽說是位絕世美女耶」

「笨蛋,用腦袋想一想,傳言什麼的要是真的,那就應該是滿臉皺紋的老太婆吧。不然就是魔女或妖怪之類的」

「不過,聽說她一直都保持著以前的樣子耶」

駕駛座的亨利雖然腦袋不太靈光,但他是個對於使用暴力毫不猶豫的男人,柯布十分信賴他這一點。不過他太喜歡說那些蠢話,常常講個不停。

今天是為了那個東西與UpStars會談。就算是柯布,今天也沒有心情聽這男人講廢話。

「你想跟魔女做啊?」

「嘿嘿……一次的話,那個」

「受不了你這傢伙,給我閉嘴好好開車」

雖然柯布十分中意他這個想到什麼說什麼的個性,但是現在不想理他。



到了在這個階層中,最高級的帝國飯店正門口。

「你在大廳等著」

「好厲害的飯店,在這裡的話應該無法做什麼」

「聽到了沒,你懂吧?」

「嗯,要是萬一……。我知道的」

害怕也沒用,幹這行是避不開的。而且亨利是只有膽量很大的傢伙,應該沒問題吧。

留亨利在大廳,柯布獨自前往指定的房間。

房間在16樓,獨自一人搭乘電梯上樓。

被稱為UpStars──爆發戶──的組織,聽說原本與PrimeOne有很深的關係。而且,聽說那個創立者首領本來只是PrimeOne某人的情婦而已。但是也有那些都只是傳言的說法。而且向組織的老人打聽,不知為何這個話題總是被巧妙地避開。

我對UpStars的首領是什麼樣的人沒什麼興趣,但是這個組織的上層的確有很多秘密。

電梯到達16樓,電梯口的保鑣帶我到房間門口,這個樓層似乎已經被包下來了。

「請進,首領正等著」

保鑣說著便把門打開。

「不需要搜身嗎?」

「我們首領不需要做這種事」

「這樣啊,還真是有自信」

柯布進入屋內後,出現了一位高個子的男性。外表體面的男子,看起來不像黑道的人。

「歡迎,請在這裡稍等一下」

他帶我到套房裡的會議室,過一會兒後出現了一位女性。

「初次見面,我是碧姬媞」

如同傳聞是個美女,但不曉得這個女人是不是真正的首領。也有組織會有表面上的首領。

「你好,我是柯布」

「讓我們快速把事情解決吧,像是從你想經手某物品之事的話題開始?」

透過與UpStars有關係的顧問傳達過,希望能給個機會談談在自己地盤銷售新型藥物的事。

「與其在那邊做無謂的紛爭,我覺得倒不如一起合作賺錢比較好」

「說的也是,我們也不是很喜歡鬥爭」

我瞬間想像了一下,如果就在這邊砍向這個臉色毫無改變,冷淡地說著這些話的女人的話會怎麼樣。

「這樣的話就好說了,也把那個賣給我們吧」

在這裡把這女人殺了也得不到什麼好處,這點我明白。

「條件呢?」

「從此不再互相擾亂對方的地盤,東西的批價由你們決定就好」

要先拿到貨再說。只要知道貨源在哪裡,我肯定之後就可以再找到別的方式。

「開給我們這麼好的條件啊?」

「因為貨在你們的手上啊」

柯布認為在這邊讓對方小看自己沒關係,要是在這邊撕破臉,就會演變成抗爭的理由。

「不用給我們手續費沒關係。我會把交易的對方介紹給你們,你就直接跟他們交易吧。但是,從此不再互相干擾對方的地盤這一點請遵守哦」

「你們沒關係的話就這樣吧」

雖然對方提出的條件有點詭異,但總之先接受了。

「就這麼說定了。那麼,接下來就交給庫恩了,庫恩麻煩和他談吧」

UpStars的女首領站了起來。

「今後我們就好好合作吧」

「喔,今後開始」

邊說邊微笑著握手後,女首領就離開了。

「我來跟您說明商品的取得方法吧」

庫恩詳細地說明了藥物的取得方式後,結束了會談。



「怎樣了?」

在大廳等候的亨利看到我回來後,第一句就這麼問道。

「總之,交易的事搞定了」

「然後呢,首領怎樣?」

「還真的跟傳聞一樣」

「真的假的!?是魔女嗎?」

「只是見了一面而已我哪知,而且我也沒興趣」

「真不敢相信……。竟然是真的」

「你最好別到處亂說。會被當成笨蛋的」

雖然警告這傢伙應該也沒用,總之先提醒他一下。

「嗯,當然。這次的會談是個秘密嘛」



貨物的交易進行的很順利,把錢交給在指定地點出現的男人後,確實地拿到了貨物。

查看了一下放貨物的包裹,發現好像是某個宗教團體製造的。雖然順便調查了一下那個宗教團體,但是卻與UpStars沒有關聯。

雖然對他們來說是沒有什麼利益的奇怪交易,但總之暫時先看看狀況。



交易了半年都很順利,組織也跟著擴大並賺了大錢,因此貨品也開始批給PrimeOne的其他組。眼見柯布在組織內的存在感越來越大。

然後在差不多過了一年左右,上繳的金額也成了幹部中的最高階級,首領對柯布的態度也轉變了。不過,還太年輕的柯布在幹部裡握有大權力這件事,也引起其他老一輩幹部的反彈。

「怎麼可以獨占貨物,組織必需要有紀律」

某位幹部在定期的集會裡提出了有關貨物交易的異議。

「但是這個交易剛開始的時候,可是柯布將風險承擔下來的」

擔任顧問的克雷曼沙出言相救。

「就算是這樣,現在不是只有在他的地盤裡賣,但是每個幹部卻都得跟柯布買貨」

其他老一輩的幹部也都附和他的意見,該是仔細思考的時候了。

確實賺了大錢,但是這賺錢的速度比想像得快,在拉攏自己人的心之前就先引起反感了。

「總之,我們也不是貪圖什麼暴利,只是想要省下一道手續而已」

「那貨物由我們來管理也沒什麼問題吧?」

幹部的語氣變得粗暴。

「總之先冷靜下來,他需要一點時間考慮。柯布,你回去好好想一下」

首領出面調解說道。

「我了解了」

「我是覺得該停止販賣那個貨比較好」

年紀最老,而且沒有在自己的地盤賣藥物的幹部說道。也有幾名幹部點頭同意。

「聽說連小孩跟年輕的母親都賣。繼續這樣下去的話城鎮本身就會完蛋,且與警察的關係也會交惡」

「真的嗎?柯布」

「我沒有打算要賣給他們的」

「竟然給我裝傻啊,喂,年輕人!竟然被金錢沖昏了頭」

「你想繼續藥物的交易沒有關係,但是賣藥的人也要給我管理好」

首領為了保住面子對柯布說道。

「我知道了」

「總之,在下次集會之前給我好好想想」

就這樣結束了定期集會。



柯布在思考要怎麼處理這件麻煩事。看來把貨物交易瓜分出去是無法避免的。但是,就這樣眼睜睜看其他的幹部輕鬆得利也太蠢了。至少也要以把反對派消滅,擴大自己的地盤為條件才行。得想個方法。

就在柯布還在考慮這些事的時候,事情發生了。郊外地區的分部被瓦解了。

雖然已經習慣了鬥爭,但這狀況很奇怪。

聽說支部是由一位被稱為『義警』的謎樣男子給獨自瓦解的。



「─完─」

日文版
3372年 「名誉」

コッブはアップスターズが会談の場所に指定してきたホテルへと向かっていた。

「噂は本当ですかね。あいつらのボス」

「さあな」

ドライバー兼ボディガードのヘイリーが、後部座席のコッブに声を掛けた。

「でも、マジならすげえ話だ。絶世の美女だとか」

「馬鹿野郎、よく考えてみろ。伝説とやらがホントならシワだらけのババアだろ。でなきゃ魔女か化物だ」

「いや、でも昔の姿のままだって噂なんで」

運転席のヘイリーは頭の回転は少し鈍いが、こと暴力に関しては躊躇のない男だ。コッブはその点を信頼していた。ただ、あまりにも馬鹿話が好きで下らないことをよく喋る。

今日は例のブツの件でアップスターズとの会談が行われる。さすがのコッブも、今日はこの男のムダ話を聞きたい気分ではなかった。

「お前は魔女とやりてえのか?」

「へへ……一度くらいなら、その」

「呆れた野郎だ。もう口を閉じて運転だけしてろ」

思ったままを口に出す正直なところも気に入っているのだが、今は無視することにした。

 

この階層で最もクラスの高い、インペリアルホテルの表玄関に着いた。

「お前はロビーで待ってろ」

「すげえホテルだ。ここなら何も起こしようがねえ」

「いいか、わかってるな」

「ええ、もしものときは……。わかってますよ」

ビビっても仕方がない。この稼業にはつきものだ。それにヘイリーもクソ度胸だけはある男だから大丈夫だろう。

ヘイリーをロビーに置いて、指定された部屋にコッブは向かった。

部屋は16階にあった。自分以外誰も乗っていないエレベーターが昇っていく。

アップスターズ——成り上がり者——と呼ばれる組織は、元々プライムワンと関わりが深いと言われていた。何より、その創設者とされるボスは元々プライムワンの一介の情婦だったという話だ。しかし、そんなものは噂に過ぎないという説もあった。それに組織の年寄りに話を聞いても、何故かこの件についてははぐらかされることが多かった。

自分はアップスターズのボスがどんな人物であろうと気にしていなかったが、この組織の上部について秘密が多いことは確かだ。

エレベーターが16階に着き、エレベーターフロアーにいたボディガードに部屋まで案内される。フロア全てが貸し切られているようだった。

「どうぞ、ボスがお待ちです」

ボディガードはそう言ってドアを開けた。

「ボディチェックはいいのか?」

「俺達のボスにその必要はありません」

「そうかい。たいした自信だ」

コッブは部屋へと入った。向こうから長身の男が現れた。見栄えのいい男で、モブスターには見えない。

「ようこそ、こちらでお待ち下さい」

スイートの会議室へ案内される。少し待つと女が現れた。

「はじめまして。私はビアギッテ」

美しい女だ。噂通りの。だがこの女が本当のボスかはわからない。組織によっては表向きだけのボスを立てることもある。

「どうも、コッブだ」

「手短に済ませましょう。例のモノを取り扱いたいとか」

アップスターズと繋がっている相談役を通して、自分のシマで新型のクスリを捌く件について話し合いを持ちたいと伝えていた。

「無駄な争いをするより、互いに儲かる方がいいと思ってね」

「それはそうね。私達も争うのは好きではないわ」

顔色一つ変えることなく冷淡に言いきるこの女をこの場で斬りつけたらどうなるか、一瞬想像してみた。

「なら話は早い。俺達にもブツを流してくれ」

この女をこの場でぶっ殺しても得は無い。わかっている。

「条件は?」

「互いのシマをこれ以上荒らさない。ブツの卸価格はそっちが決めてくれていい」

まずはブツを扱うことが先決だ。ブツの出処がわかれば、その後は別のやり方もある筈と踏んでいた。

「ずいぶんと好条件ね」

「ブツを持ってるのはあんたらだからな」

ここは相手に見くびらせておこうとコッブは思っていた。面子を潰されれば、それはそれで抗争の立派な理由になる。

「こちらの手数料は無しでいいわ。 私達が取引している相手を紹介するから、そちらと直接やりとりして。ただし、互いのシマを荒らさないという点は守りましょう」

「それであんたらがいいのなら」

気味の悪い申し出だったが、とりあえずは受けておこう。

「決まりね。じゃあ、あとはこのクーンに任せるので、彼と話し合って。よろしく、クーン」

アップスターズの女ボスは席を立った。

「これからはうまくやっていきましょう」

「ああ。これからはな」

そう言うと微笑みながら握手を交わし、女ボスは去っていった。

「商品の取扱方法を説明しましょう」

クーンとブツの受取方法の詳細を詰めて、会談は終わった。

 

「どうでした?」

ロビーで待っていたヘイリーが自分のところに来ると、第一声そう言った。

「一応、取引の目途はつけた」

「で、ボスはどんなやつでした?」

「噂通りだったぜ」

「マジですか!? 魔女でした?」

「見ただけでわかるかよ。それに興味もねえ」

「すげえな……。ほんとにいたんだ」

「あまり口外するなよ。 アホだと思われるぞ」

言っても無駄だろうが、釘は刺しておいた。

「ええ、もちろん。秘密の会談ですからね」

 

ブツの取引はスムーズに進んだ。指定の場所に現れた男に金を渡すと、きちんとブツが手に入った。

ブツの入っていたバックを調べてみると、どうやら宗教団体が製造を行っているようだった。その宗教団体も探ってみたが、確かにアップスターズの影は無い。

あいつらに旨味のない奇妙な取引だったが、とりあえず暫くは様子を見ることにした。

 

半年も経つと取引も順調に拡大していき、儲けも大きなものになった。プライムワンの他の組へもブツを卸すようになって、組織内でのコッブの存在感は見る見る大きくなっていった。

そうして一年が経った頃、上納金の額も幹部の中でトップクラスになり、ボスのコッブに対する扱いも変わっていった。ただ、若すぎるコッブが幹部の中で大きな権力を持つことは、他の古参幹部の大きな反発を受けることにも繋がった。

「ブツの独占はおかしい。 組織には規律が必要だ」

ある幹部が定例の会合でブツのやり取りについて異議を出してきた。

「だが、この取引を始めるときにリスクを取ったのはコッブだからな」

相談役のクレメンザが助け舟を出す。

「そうはいっても、今は奴のシマだけで捌いてる訳じゃない。なのに、どの幹部もコッブから買い入れてるのが現状だ」

他の古参幹部もこの言葉に同調する。ここは思案のしどころだった。

確かに大きく儲けることができたが、そのスピードが思ったより早く、味方を作る前に反発を買うことになってしまった。

「まあ、暴利を貪ってるわけじゃありません。あくまで手間賃程度のものです」

「なら、ブツの元締めを俺達が扱っても問題ねえんじゃねえのか?」

幹部の語気が荒くなった。

「まあ落ち着け。少し時間が必要だろう。持ち帰って考えろ、コッブ」

ボスが取り成した。

「わかりました」

「ワシはブツの扱い自体をやめた方がいいと思っている」

最古参で、自分のシマでブツを扱っていない幹部がそう言った。同意するように頷く幹部も数人いる。

「子供や若い母親にも売ってるって話じゃないか。 そんなことを続ければ街自体が成り立たないし、サツ共との折り合いも悪くなる」

「本当か? コッブ」

「売ってるつもりはありません」

「しらばっくれるな、若造が! 金にばかり目が眩みおって」

「ブツの取引は続けてもいいが、売人共の管理はきちんとしろ」

ボスは面目を保つためにコッブに言った。

「わかりました」

「まあ、次の会合までに考えておけ」

定例の会合は終わった。

 

コッブは面倒事をクリアする方法を思案していた。ブツの取引を分けるのは避けられない状況だ。だが、このまま他の幹部にみすみす利益をやるのは馬鹿らしい。せめてブツの反対派を潰して自分のシマを拡げるくらいしないと旨味のない話だ。やり方は考えないといけない。

そんな考えを巡らしているうち時、事件が起こった。郊外地区の支部が壊滅させられたのだ。

荒事には慣れていたが、状況が謎だった。

支部は『ヴィジランテ』と呼ばれる謎の男一人によって壊滅させられたのだった。

「—了—」